9月30日 金曜日、
おはようございます。 静修CLUB へ ようこそ。
August さん、静修2日目の様子です。
6時半に起きてシャワーを浴びた August さん。
きのうにうって変わって晴れた空のもと、
朝食づくりのわたしをおいて、さっそく村を散歩です。
カメラで何を撮影してきたのか。
それにしても何にでも熱心な人柄です。
朝食のメニューは純和風です。
さけを焼き、納豆に大根おろしを載せ、
白菜の漬物に炊き立てのご飯と赤だし、
極めつけは、生卵です。
これは烏骨鶏の卵で、
集落の藤下さんからいただきました。
草刈り作業中に August さんを紹介したところ、
貴重で高価な卵なのに、
ぜひ食べさせてやってくれといただきました。
いつもいつも静修CLUBの活動に気を配ってくださって、
心強く真に感謝しています。
「生の鶏の卵だけれど、大丈夫 ? 」 と尋ねると、
「初めてだから、食べる ! 」 と、きっぱり。
彼は心理学者でもあり、
人の心を理解するためには、
世の中すべてのものを理解しておく必要があると話します。
なるほど ・・・ 。
August さんは、静修のあと群馬県高崎で1週間過ごし、
鹿児島県屋久島に移動してやはり1週間観光する計画。
〝屋久杉〟の偉大さ壮大さを感じたいとのことでした。
な、ら、ば、 ということで、
春埜杉を見にお連れしました。
大杉が目の前に来るまで見ないよう連れていき、
「はい、ごらんなさい」 と号令をかけると、
「Oh h h h h h ・・・」。


参道の落ち葉を竹箒で掃いておられた方丈様にお願いして、
祈祷寺の奥の院をご案内いただきました。
ここは、日頃は入れない霊域。
その空気を感じた、
August さんの姿勢をごらんください。

今回も長いブログになってしまいましたが、
そろそろ締めに入ります。
今年3月、アムステルダムを訪れた際、
わたしは無外流ヨーロッパ支部のみなさんを前に
私が棲む限界集落〝静修〟の
その優しさと美しさに反した危うさを伝えました。
〝高齢化〟と〝人口減少〟がそのキーワードです。
中山間集落の静修は、
16戸、たった41人の人口しかなくなってしまいました。
あと10年もすれば人口はさらに半減し、
集落としての機能すら危うくなり、
高齢者が生活できる環境ではなくなってしまうでしょうと。
そうなってしまう前に、
いま静修が持つプロパティーを最大限に生かして、
人がやってくる集落、
経済が回り続ける集落にしたいと話しました。
わたしは、August さんのこの静修訪問の目的が、
限界集落〝静修〟を彼自身の目で見て感じ、
写真に記録して持ち帰り、
オランダの友人たちに紹介して
静修の危うさに少しでもブレーキをかけたい、
そこにあることを知っています。
彼はそうとは言いませんが、
食事や車の中での彼との会話に
しばしばその目的を計り知るものがありました。
日本とオランダは500年以上にわたる友好関係にある。
その歴史の流れの先端にいる私たちは
この関係を次代に繋ぐ役割を果たさなければならない。
わたしはそのために〝静修〟を訪れた、
と彼は言っているように思えました。
言葉にすると薄っぺらになってしまいますが、
こころから感謝です。
・・・ 静修CLUB